【サービス接遇検定】 お客さまの状況に合わせた応対を心がける
第54回 サービス接遇検定3級(サービススタッフの資質)より
【問題】
Q.ホームセンターのスタッフ関谷ゆずるは先輩から,お客さま応対について次のように教えられた。中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
⑴ 買う気のなさそうなお客さまからの質問でも,お客さまを区別した応答をしてはいけない。
⑵ お客さまにせかせかした感じを与えないように,常に落ち着いてゆっくりと行動すること。
⑶ 友だちに話すような話し方をするお客さまもいるが,スタッフはそれに合わせてはいけない。
⑷ 店の雰囲気はスタッフの振る舞いで決まるので,どんなに忙しくても明るい表情でいること。
⑸ 嫌みを言うお客さまもいるが,言われてもお客さまあっての自分たちと思って我慢すること。
⑴ 買う気のなさそうなお客さまからの質問でも,お客さまを区別した応答をしてはいけない。
⑵ お客さまにせかせかした感じを与えないように,常に落ち着いてゆっくりと行動すること。
⑶ 友だちに話すような話し方をするお客さまもいるが,スタッフはそれに合わせてはいけない。
⑷ 店の雰囲気はスタッフの振る舞いで決まるので,どんなに忙しくても明るい表情でいること。
⑸ 嫌みを言うお客さまもいるが,言われてもお客さまあっての自分たちと思って我慢すること。
【解説】
販売スタッフがお客さまに応対するときの基本的な姿勢についての問題で、スタッフは勤務する店の性格に合わせた接客が必要になります。ホームセンターではどのように振る舞うべきかを考えると答えが導きやすくなるでしょう。
不適当は⑵。お客さまにせかせかした感じを与えないようにするのは正しいのですが、スタッフが慌ただしくしていては、お客さまは声をかけづらいし、ゆっくり商品を見たいと思っているお客さまの邪魔にもなります。だからといって、常に落ち着いてゆっくりと行動するのは、お客さまの求めに応じていることにはなりません。
ホームセンターでは、生活に関わる幅広い商品を取り扱っています。お客さまの要望はさまざまです。急いで買い物を済ませたい人もいれば、スタッフと相談をしながら納得する買い物をしたい人もいます。スタッフはお客さまの状況に合わせた最適な応対をする必要があるということです。選択肢の前半が正しかったためか、⑵を選んだ受験者は57.2%。低い正答率となりました。
その他の選択肢を見てみましょう。
⑴来店するお客さまは買い物だけが目的ではありません。すぐに購入しなくとも商品を実際に見ながら下調べをしたり、比較検討したり、来店当初は買う気がなかったとしてもスタッフの応対によっては購入するお客さまもいます。お客さまがこのお店にまた来ようと思うかどうかは、スタッフの応対次第です。何よりも、来店したお客さまを区別せず同じように大切にすることは接客の基本。⑴を選んだ受験者は5.4%でした。
⑶お客さまの話し方に合わせることがよい応対だと考えたのか、⑶を選んだ受験者は17.4%いました。しかし、たとえお客さまが親しみを込めて友達のように話しかけてきたとしても、スタッフは丁寧さを欠いた言葉遣いで応対してはいけません。どんなに親しい間柄であっても、お客さまはあくまでもお客さまであり、友達ではありません。お客さまとスタッフの関係を常に意識した応対をすることが大切です。
⑷1.3%。スタッフの振る舞いは店の印象に大きく影響します。スタッフが生き生きと働いている店は活気があって魅力的なもの。また、忙しいということは、来店客が多いということであり、スタッフにとっては喜ばしいことでもあります。スタッフは、お客さまからいつも見られています。忙しくても常に明るい表情を浮かべることを心がけ、いつでも応対する心構えがあることをお客さまに示したいですね。
⑸を選んだ受験者は18.6%と多かったです。相手がお客さまであっても、嫌みを言われるのは不当であり我慢する必要はないと考えたのでしょうか。しかし、サービス業にかかわらず、お客さまが存在することで経済活動は成り立っています。我慢という忍耐力もサービススタッフにとっては必要な能力です。嫌みをいったん受け止め“お客さまの本音”であると捉えたりすることで、お客さまと新たな関係を結ぶことができるかもしれない、というところまで考えることが大切です。
(『就職指導ニュースvol.51』より)
不適当は⑵。お客さまにせかせかした感じを与えないようにするのは正しいのですが、スタッフが慌ただしくしていては、お客さまは声をかけづらいし、ゆっくり商品を見たいと思っているお客さまの邪魔にもなります。だからといって、常に落ち着いてゆっくりと行動するのは、お客さまの求めに応じていることにはなりません。
ホームセンターでは、生活に関わる幅広い商品を取り扱っています。お客さまの要望はさまざまです。急いで買い物を済ませたい人もいれば、スタッフと相談をしながら納得する買い物をしたい人もいます。スタッフはお客さまの状況に合わせた最適な応対をする必要があるということです。選択肢の前半が正しかったためか、⑵を選んだ受験者は57.2%。低い正答率となりました。
その他の選択肢を見てみましょう。
⑴来店するお客さまは買い物だけが目的ではありません。すぐに購入しなくとも商品を実際に見ながら下調べをしたり、比較検討したり、来店当初は買う気がなかったとしてもスタッフの応対によっては購入するお客さまもいます。お客さまがこのお店にまた来ようと思うかどうかは、スタッフの応対次第です。何よりも、来店したお客さまを区別せず同じように大切にすることは接客の基本。⑴を選んだ受験者は5.4%でした。
⑶お客さまの話し方に合わせることがよい応対だと考えたのか、⑶を選んだ受験者は17.4%いました。しかし、たとえお客さまが親しみを込めて友達のように話しかけてきたとしても、スタッフは丁寧さを欠いた言葉遣いで応対してはいけません。どんなに親しい間柄であっても、お客さまはあくまでもお客さまであり、友達ではありません。お客さまとスタッフの関係を常に意識した応対をすることが大切です。
⑷1.3%。スタッフの振る舞いは店の印象に大きく影響します。スタッフが生き生きと働いている店は活気があって魅力的なもの。また、忙しいということは、来店客が多いということであり、スタッフにとっては喜ばしいことでもあります。スタッフは、お客さまからいつも見られています。忙しくても常に明るい表情を浮かべることを心がけ、いつでも応対する心構えがあることをお客さまに示したいですね。
⑸を選んだ受験者は18.6%と多かったです。相手がお客さまであっても、嫌みを言われるのは不当であり我慢する必要はないと考えたのでしょうか。しかし、サービス業にかかわらず、お客さまが存在することで経済活動は成り立っています。我慢という忍耐力もサービススタッフにとっては必要な能力です。嫌みをいったん受け止め“お客さまの本音”であると捉えたりすることで、お客さまと新たな関係を結ぶことができるかもしれない、というところまで考えることが大切です。
(『就職指導ニュースvol.51』より)