何級を受験する?
「秘書検定の何級を受けようかな?」と迷っていませんか?
このページでは、秘書検定の各級で求められるレベルや、どんな人が受けているかを解説します!
受験級を決めるときの参考にしてみてください。
秘書検定志願者の割合
志願者級別割合
秘書検定3級 志願者実績 職業別割合
秘書検定2級 志願者実績 職業別割合
秘書検定準1級 志願者実績 職業別割合
各級で求められる技能のレベル
施行級 | 技能のレベル | 合格率 |
---|---|---|
3級 | 基本的な職場常識を問われる級です。上司が効率よく仕事をするために、秘書はどんなことに気を利かせるのか、またどのように対応すれば感じがよいと思ってもらえるかの基本が問われます。 | 70% 前後 |
2級 | 3級より少し複雑な場面設定になります。上司の身の回りの世話や手助けなど感じのよさを問うだけでなく、効率のよい仕事の仕方についても考えることが必要になってきます。 | 60% 前後 |
準1級 | 上司から相談を受けたり、後輩へのアドバイスを求められたりと、物事の判断力や対応力が必要とされます。この級から筆記試験合格後に面接試験があり、人柄の表現力が問われます。 | 40% 前後 |
1級 | 上司が携わっている仕事を理解して、今何をするべきかを判断することが必要とされます。先を読んでサポートするといった能力を求められるのが1級です。 | 30% 前後 |
級による問題の違い
3級~1級までの出題領域(5領域)は同じです。しかし、級位が上がるごとに応用力が必要になります。
分かりやすい例として、「マナー・接遇」領域で出題される「電話応対」の問題で、そのちがいを比べてみましょう!
3級
次は秘書Aが、電話応対のとき感じがよいと思ってもらえるように心がけていることである。中から適当と思われるものを一つ選びなさい。
- 用件が終わって相手が雑談めいたことを話してきても、遮(さえぎ)らないで聞くようにしている。
- 年配の相手には、このぐらいの声の大きさで聞き取れるかを確認してから用件に入っている。
- 顔見知りの相手には、親しみやすさを感じてもらえるように、雑談をしてから用件に入っている。
- 相手の用件が苦情であっても話し方は明るい方がよいので、快活な感じを忘れないで受け答えしている。
- 相手が時間がないと言うときは、話がテンポよく進むように、相づちは「はい、はい」と二度続けて打つようにしている。
相手が雑談めいたことを話してきたのは、用件が終わり一段落したので、Aとコミュニケーションを取りたいと思ったからであろう。であれば、事務的に電話を終わらせるのではなく、遮らないで聞く方が感じがよいということである。正解は「1」。
- 出題のポイント
- 電話をかけるときと受けるときの名乗り方やあいさつの仕方など、電話応対の基本となる問題がよく出題されます。
そのほか、上司への取り次ぎや上司不在中の対応に関しても基本を押さえておきましょう。
2級
次の「 」内は、山田部長秘書Aが電話応対で「申し訳ございません」の後に言ったことである。中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
- 相手の名前がよく聞き取れないとき
「お名前をもう一度おっしゃっていただけますか」 - Aには分からない用件を言われたとき
「ただ今分かる者に代わりますので、少々お待ちくださいませ」 - 保留にして待たせていた相手をまだ待たせそうなとき
「まだしばらくかかりそうですので、おかけ直しいただけませんか」 - 上司が他部署に行っているとき
「ただ今山田は席を外しております。失礼ですがどのようなご用件でしょうか」 - 上司が外出していて今日は戻らない予定のとき
「あいにく山田は出かけております。本日は戻らない予定でございますがいかがなさいますか」
不適当は「3」。こちらの事情で相手を待たせているのである。このようなときは、こちらからかけ直すと言うのが電話のマナー。かけ直してもらえないかと言うなどは不適当ということである。
- 出題のポイント
- 3級に比べてやや実践的な問題が出ます。よく出題されるのは、電話応対の心得や電話応対時の接遇用語に関する問題です。特に、間違い電話の対応や相手を待たせる場合の対応の仕方をチェックしておきましょう。また、伝言を依頼するときの言い方などの電話での接遇用語に関する問題は、選択問題だけでなく記述問題でもよく出ますので、マスターしておくとよいでしょう。
準1級
秘書A(岸本)が、上司(山田部長)から伝言を指示されて取引先の田中氏へ電話したところ、田中氏の秘書が出て不在だと言う。そこで伝言を頼むことにしたが、このような場合、次のそれぞれをどのように言うのがよいか。その言葉を答えなさい。
- 自分の名前を名乗るとき
- 伝言を頼むとき
- 「依頼された件を承知した」と伝言するとき
- 私、山田の秘書の岸本と申します。
- 恐れ入りますが、田中様にご伝言をお願いできますでしょうか。
- ご依頼の件につきまして、承知いたしましたとお伝えいただけますか。
- 出題のポイント
- 2級よりも、さらに実践的な問題が出ます。よく出題されるのは、上司に代わって電話をかける(あるいは受ける)場合や上司を電話で呼び出す時の問題です。また、それらの具体的な手順を問う記述問題もよく出題されるので、対応の仕方をよく整理して覚えておきましょう。
1級
秘書Aの上司(山田部長)は、社内会議に出席していて終了予定は11時である。このような場合、上司あての次の電話に対して、状況を説明して戻ったら電話をするよう伝えるという応答をするとしたら、どのように言うのがよいか。適切な言葉をそれぞれ答えなさい。
- 取引先からの電話に対して
- 上司の上役からの内線電話に対して
- 上司の家族(自宅)からの電話に対して
- 山田はただ今会議中でございまして、11時ごろに戻ってまいる予定でございます。戻りましたら、お電話するよう申し伝えます。
- 山田部長はただ今会議中で、終了は11時ごろとお聞きしております。戻られましたら、お電話をするようお伝えします。
- 部長(さん)はただ今会議に出席していらっしゃいます。11時ごろには終わる予定ですので、戻られましたらご自宅にお電話なさいますようお伝えいたします。
上司のことや行動をどう言うかは、上司と電話の相手との関係で違ってくる。その点に注意して答えないといけない。
- 出題のポイント
- 準1級よりも複雑な状況での電話応対について問われます。例えば、取引先や上司の部下、上司の親友や家族などに同じ内容を伝える場合の電話応対がよく出題されます。この場合は、上司と相手の関係性によって応答の仕方がそれぞれ異なるので、十分注意しましょう。その他、上司の代わって電話をかける(あるいは受ける)場合や上司を電話で呼び出す際の対応もよく問われるので、これらの具体的な手順を整理しておくことが大切です。