【サービス接遇検定】 通常の応対を超える「積極的な応対」とは何か
第61回 サービス接遇検定3級(サービススタッフの資質)より
【問題】
ショップスタッフの江西航平は店長から、お客様応対は積極的にすることと言われた。そこで江西は、積極的な応対とはどのようにすることかを同僚と話し合ってみた。次の中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
(1)お客さまがどれにするか迷っているときには、声をかけて助言するようなことではないか。
(2)店内を見て回っているお客さまには、「何かお手伝いできることはありますか」と尋ねることではないか。
(3)お客さまの希望の品が切れていたときは、申し訳ないという気持ちを分かってもらうために丁寧にわびることではないか。
(4)求めていた品がやっと見つかったというお客さまには、その品の人気の高さを伝えてより満足してもらうことではないか。
(5)入り口で店内を見ているお客さまには、「何かお探し物ですか」と声をかけて店内に入るきっかけを作ることではないか。
(1)お客さまがどれにするか迷っているときには、声をかけて助言するようなことではないか。
(2)店内を見て回っているお客さまには、「何かお手伝いできることはありますか」と尋ねることではないか。
(3)お客さまの希望の品が切れていたときは、申し訳ないという気持ちを分かってもらうために丁寧にわびることではないか。
(4)求めていた品がやっと見つかったというお客さまには、その品の人気の高さを伝えてより満足してもらうことではないか。
(5)入り口で店内を見ているお客さまには、「何かお探し物ですか」と声をかけて店内に入るきっかけを作ることではないか。
【解説】
ショップスタッフとしての、積極的なお客さま応対とはどのような行動を指すのか。サービススタッフの資質に関する問題です。
受験者の解答は(1)13.5%、(2)11.4%、(3)36.8%、(4)25.4%、(5)22.8%と大きく割れました。「積極的な応対とは何か」についての理解が不十分なのではないかと考えられる結果です。また、本問の選択肢はいずれも、サービススタッフのお客さまに対する応対として、間違いではありません。ですが、その中でも「積極的な応対とはいえないものはどれか」を問うていることに注意が必要です。
不適当は(3)。お客さまが希望する商品が品切れのときです。お客さまの要望に応えられないのですから、わびるのはスタッフとして当然のことです。それを丁寧にわびただけでは、積極的な応対とはいえません。もう一歩踏み込んで、お客さまに寄り添った積極的な応対とするには、せっかく来店してくれたのですから「今用意できる類似の商品を薦める」あるいは「取り寄せの提案をする」などの行動が求められるということです。
その他の選択肢を見てみましょう。
(1)お客さまの選びたいものが幾つかあって、どれにするか迷っているときです。呼ばれる前にスタッフから声をかけて商品の情報を提供したり、他のお客さまの声を伝えるなどして、選ぶ手助けをするのは積極的な応対です。
(2)お客さまが店内を見て回っているとき。スタッフの手助けは必要ない、ただ店内を見て回っているだけというお客さまもいるかもしれませんが、そのような場合でもこちらから「何かお手伝いできることはないか」と声をかけるのが、積極的な応対につながるということです。
(4)求めていたものがやっと見つかったというお客さまです。なかなか手に入らないものほど、見つかったときはうれしいもの。お客さまは、その商品をずっと探していたのでしょう。ようやく見つかったその商品は人気が高いと聞けば、お客さまは「自分が選んだものに間違いはなかった」と感じ、より一層満足を感じるでしょう。そのように感じてもらえるような言葉をかけるのも積極的な応対です。
(5)お客さまが入り口で店内を見ているときです。見ているということは、気になっているということです。「何かお探しですか」と声を掛けられれば、お客さまも店に入るきっかけになります。そのようなきっかけを作ることは積極的な応対といえます。
ここまで見てきたように、お客さまの状況を踏まえた積極的な応対とは、ショップスタッフがどう関わればお客さまはうれしいか、それを考えて行動するということです。商品を手に入れることにプラスアルファとして満足を感じてもらえるよう「積極的な応対」について、もう一度考えさせていただきたいです。同時に注意深く問題文と選択肢を読み、何を選ぶのかを検討するよう、ご指導ください。 (『就職指導ニュースvol.56』より)
受験者の解答は(1)13.5%、(2)11.4%、(3)36.8%、(4)25.4%、(5)22.8%と大きく割れました。「積極的な応対とは何か」についての理解が不十分なのではないかと考えられる結果です。また、本問の選択肢はいずれも、サービススタッフのお客さまに対する応対として、間違いではありません。ですが、その中でも「積極的な応対とはいえないものはどれか」を問うていることに注意が必要です。
不適当は(3)。お客さまが希望する商品が品切れのときです。お客さまの要望に応えられないのですから、わびるのはスタッフとして当然のことです。それを丁寧にわびただけでは、積極的な応対とはいえません。もう一歩踏み込んで、お客さまに寄り添った積極的な応対とするには、せっかく来店してくれたのですから「今用意できる類似の商品を薦める」あるいは「取り寄せの提案をする」などの行動が求められるということです。
その他の選択肢を見てみましょう。
(1)お客さまの選びたいものが幾つかあって、どれにするか迷っているときです。呼ばれる前にスタッフから声をかけて商品の情報を提供したり、他のお客さまの声を伝えるなどして、選ぶ手助けをするのは積極的な応対です。
(2)お客さまが店内を見て回っているとき。スタッフの手助けは必要ない、ただ店内を見て回っているだけというお客さまもいるかもしれませんが、そのような場合でもこちらから「何かお手伝いできることはないか」と声をかけるのが、積極的な応対につながるということです。
(4)求めていたものがやっと見つかったというお客さまです。なかなか手に入らないものほど、見つかったときはうれしいもの。お客さまは、その商品をずっと探していたのでしょう。ようやく見つかったその商品は人気が高いと聞けば、お客さまは「自分が選んだものに間違いはなかった」と感じ、より一層満足を感じるでしょう。そのように感じてもらえるような言葉をかけるのも積極的な応対です。
(5)お客さまが入り口で店内を見ているときです。見ているということは、気になっているということです。「何かお探しですか」と声を掛けられれば、お客さまも店に入るきっかけになります。そのようなきっかけを作ることは積極的な応対といえます。
ここまで見てきたように、お客さまの状況を踏まえた積極的な応対とは、ショップスタッフがどう関わればお客さまはうれしいか、それを考えて行動するということです。商品を手に入れることにプラスアルファとして満足を感じてもらえるよう「積極的な応対」について、もう一度考えさせていただきたいです。同時に注意深く問題文と選択肢を読み、何を選ぶのかを検討するよう、ご指導ください。 (『就職指導ニュースvol.56』より)