【ビジネス実務マナー検定】 社用携帯電話の基本的な使い方
第63回 ビジネス実務マナー検定2級(電話実務)より
【問題】
次は企画部の井上希美が電話に関して日ごろ行っていることである。中から不適当と思われるものを一つ選びなさい。
- 社用の携帯電話の番号を得意先から尋ねられたら,上司の許可を得ずに教えている。
- 自席にいるとき,社用の携帯電話は机上に置いておき,着信があったら席を立って廊下に出て話している。
- 会議中に社用の携帯電話に着信があっても出ないが,急ぎで待っている電話のときは,席を外して出ている。
- 会社の固定電話で取引先と話し中,社用の携帯電話が鳴っても出ずに,話し中の電話を終えてから携帯電話への対応をしている。
- 同僚が社用の携帯電話で取引先と話し中,その同僚あての電話が会社の固定電話にかかってきたときは,「今電話中だがどうするか」と相手に尋ねている。
【解説】
「電話実務」の領域から、正答率の低かった問題を取り上げます。企画部の井上が日常電話に関して行っていることの中から不適当な選択肢を選ぶ問題です。設問から、井上の部署では固定電話と社用の携帯電話を併用していることがわかります。多くの受験者が苦戦した原因は、この“社用の携帯電話”への理解不足だと考えられます。社用の携帯電話は、会社が通話料金を負担して社員に貸与するものです。したがって、用途は業務上の連絡のみで使用するのが原則です。
不適当は⑵。自席にいる際に社用の携帯電話に着信があったときの対応です。社用の携帯電話ですから相手は仕事関係者であり、用件も仕事に関することです。したがって、そのまま自席で取ればよく、わざわざ廊下に出て話す必要はありません。⑵の選択肢が仮に、社用でなく私用の携帯電話であったなら、業務とは無関係な相手であり周囲の邪魔になることから、電話に出るなら席を外す必要があるでしょう。携帯電話でも社用と私用への対応の違いをきちんと認識したいですね。正答率は37.6%と低い結果となりました。
他の選択肢を見ていきましょう。
⑴は、社用の携帯電話の番号を得意先から尋ねられた際の対応です。得意先とは、自社と頻繁に取引している会社のことです。業務上の連絡を取り合う相手ですから、上司に確認せずに教えて構いません。上司の許可が必要なのは、上司のプライベートに関わる自宅や私用の携帯電話の番号を尋ねられた場合などになるでしょう。
⑶は、会議中に着信があった場合の対応です。原則として会議中は電話に出るべきではありませんが、緊急の用件ということもあります。その場合は、会議の妨げにならないように中座するのがよい対応です。
⑷は、固定電話で話し中に社用の携帯電話が鳴った際の対応です。同時に両方の電話に対応することはできませんから、固定電話の応対を終えてから携帯電話に対応するほかないということになります。携帯電話には着信履歴が残るため、すぐに出られなくても問題ありません。
⑸は、同僚が社用の携帯電話で話しているとき、その同僚あての電話が固定電話にかかってきた場合の対応です。複雑な場面設定に見えますが、実は単純なことです。固定や携帯などに関係なく、単に電話中の同僚あてに別の電話が入ったときの対応をすればよいだけです。したがって、後からかかってきた相手に同僚が電話中であることを伝えて、「どうするか」と相手の意向を尋ねればよいということになります。
固定電話か携帯電話か、社用か私用かによる対応の違いや共通点を整理して、さまざまな状況に対応できるビジネスパーソンを目指していただきたいです。
(『就職指導ニュースvol.52』より)
不適当は⑵。自席にいる際に社用の携帯電話に着信があったときの対応です。社用の携帯電話ですから相手は仕事関係者であり、用件も仕事に関することです。したがって、そのまま自席で取ればよく、わざわざ廊下に出て話す必要はありません。⑵の選択肢が仮に、社用でなく私用の携帯電話であったなら、業務とは無関係な相手であり周囲の邪魔になることから、電話に出るなら席を外す必要があるでしょう。携帯電話でも社用と私用への対応の違いをきちんと認識したいですね。正答率は37.6%と低い結果となりました。
他の選択肢を見ていきましょう。
⑴は、社用の携帯電話の番号を得意先から尋ねられた際の対応です。得意先とは、自社と頻繁に取引している会社のことです。業務上の連絡を取り合う相手ですから、上司に確認せずに教えて構いません。上司の許可が必要なのは、上司のプライベートに関わる自宅や私用の携帯電話の番号を尋ねられた場合などになるでしょう。
⑶は、会議中に着信があった場合の対応です。原則として会議中は電話に出るべきではありませんが、緊急の用件ということもあります。その場合は、会議の妨げにならないように中座するのがよい対応です。
⑷は、固定電話で話し中に社用の携帯電話が鳴った際の対応です。同時に両方の電話に対応することはできませんから、固定電話の応対を終えてから携帯電話に対応するほかないということになります。携帯電話には着信履歴が残るため、すぐに出られなくても問題ありません。
⑸は、同僚が社用の携帯電話で話しているとき、その同僚あての電話が固定電話にかかってきた場合の対応です。複雑な場面設定に見えますが、実は単純なことです。固定や携帯などに関係なく、単に電話中の同僚あてに別の電話が入ったときの対応をすればよいだけです。したがって、後からかかってきた相手に同僚が電話中であることを伝えて、「どうするか」と相手の意向を尋ねればよいということになります。
固定電話か携帯電話か、社用か私用かによる対応の違いや共通点を整理して、さまざまな状況に対応できるビジネスパーソンを目指していただきたいです。
(『就職指導ニュースvol.52』より)